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山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹
Proceedings of 5th International Particle Accelerator Conference (IPAC '14) (Internet), p.3379 - 3381, 2014/07
2013年夏の保守作業期間に、入射時及び加速時における空間電荷効果の抑制を目的としてJ-PARC 3GeVシンクロトロンの入射エネルギーが181MeVから400MeVまで増強された。保守作業期間終了後のビーム調整の結果、300kWの出力運転条件を確立した。この状態で、加速器内のほとんどの箇所で残留線量率は入射エネルギー181MeVでの運転時と変わらないかもしくは減少した。ただし、入射用荷電変換フォイル真空容器、100度およびHダンプは線量率が増加した。
中根 佳弘; 中野 秀生*; 阿部 輝雄*; 中島 宏
Proceedings of 11th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-11) (CD-ROM), 6 Pages, 2004/05
現在建設が進められているJ-PARCの3GeV陽子シンクロトロン施設において、入,出射部やコリメータ部ではkWオーダーのビームロスが想定されており、このエリアでの加速器機器保守時の被ばく線量評価は重要である。本研究では、3-GeVシンクロトロン加速器において最もビームロス量が大きいコリメータ部近傍における残留放射能及びそれによる被ばく線量を、PHITS, DCHAIN-SP及びQAD-CGGP2を用いて評価した。その結果、コリメータ近傍で、局所遮蔽の貫通口からコリメータが直視できる位置での1年間運転後の被ばく線量は、1か月間の冷却後でも2-12mSv/hと高いものの、加速器停止後に貫通口に遮蔽プラグを挿入することにより、作業が可能な線量率に低減できることがわかった。また、コリメータ下流部のビームダクトの放射化が比較的高く、メインテナンスのためダクト周りの局所遮蔽を外した状態では、1か月冷却後でも0.3-1.0Sv/hとなることがわかり、より高い精度の評価のため、今後、機器のメインテナンスシナリオと併せて検討することが必要である。
片桐 裕実; 篠原 邦彦; 渡辺 均; 仲田 勲; 磯崎 久明; 磯崎 徳重; 中野 政尚; 森澤 正人*
JNC TN8440 2000-003, 93 Pages, 2000/08
再処理施設から海洋へ放出される低レベル液体廃棄物による東海地先海域における放射能レベルの変動を詳細に把握するため、放出口を中心とした一定海域において海水中の全放射能濃度、3H放射能濃度及び137Cs放射能濃度調査を実施した。サイクル機構再処理排水環境影響詳細調査は、海中放射能監視確認調査(再処理ホット試験期間実施)の後を受け、また、再処理施設の本格運転に伴う茨城県の要請に基づき、1978年(昭和53年)7月から実施している。その結果、再処理施設排水に起因すると思われる放射能濃度の上昇は観測されなかった。また、1978年以降22年間にわたる環境影響詳細調査について検討した結果、再処理施設排水による海域全体の放射能レベルの変動は見られなかった。
not registered
PNC TJ1615 97-002, 33 Pages, 1997/03
人形峠事業所で運用されているラドン校正チェンバでの校正手法について、将来的なニーズも視野に入れながら、昨年度までの研究成果をふまえ検討を行った。設計・建設段階での限定されたpassive型モニタの校正法については、現設備でも充分であると考えるが、例えばapssive型のモニタの動的特性までも考慮した校正手法の高度化に対する要求及び近年開発される新しい形式のラドン測定器に対応しうるような多様化された校正手法の確立に対する要求は将来的には充分起こりうるものである。よって、これらの将来的に起こりうる要求に対して考えられる問題点について昨年度までに行った研究成果をふまえ、それらのうち特に重要度の高い課題、すなわちラドン濃度のコントロール手法及び濃度変動に敏感に検知し表示しうるラドン濃度測定器などの、最低限必要と思われる設備・付加機能について具体的に検討を行い、考察を行った。
藤木 和男; 山手 一記
EUR-15691, 0, p.133 - 146, 1994/00
低レベル金属廃棄物の再利用での溶融処理は、材料加工の第一段階であるのみでなく、除染・残留放射能測定の容易化・減容の多面的な長所を有する重要なプロセスである。この溶融時の放射性核種の移行等に関するデータ収集のため、原研では放射性金属の溶融造塊試験を行っている。JPDRの解体で生じた実廃棄物を用いた試験では、残留核種であるCo-60のインゴット内への残留とその均一性を確認した。また引き続き実施中の、RIトレーサを用いた模擬廃棄物試験では、インゴット等の金属、スラグ、ダストの各生成物中への核種毎の移行割合を測定し、試験条件パラメータの影響を解析している。その結果、これまでにMn-54の場合は溶融温度が、Cs-137については造滓剤成分の影響が大きいことが確かめられた。
藤木 和男; 中村 寿; 金沢 勝雄
1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.47 - 52, 1991/00
原子力発電炉の廃止措置に伴う大量の解体廃棄物の発生に対処するため、低・極低レベル廃棄物の再利用技術について研究を行っている。内容は1)解体廃棄物の再利用システムの具体案を構築すること、2)放射性金属の溶融試験を行って放射性核種の移行挙動データを収集すること、の2つに大別される。前者については廃棄物発生から再利用製品の製作までのシナリオに基づき処理設備の一次検討を終了し、放射線安全及び経済性評価に必要な諸要素を抽出した。一方、放射性金属溶融造塊試験では、容量500kgの誘導型溶融炉及び付属の排ガス処理装置等を用いて、JPDR解体廃棄物、RIトレーサによる模擬廃棄物による試験を行う。平成2年度末までに非放射性の試験鋼材を用いたコールド試験により、放射性物質を含む金属の溶融試験を安全に行うための手順等の確立を図った。本報告では、これら研究の現状について述べる。
阪井 英次
IEEE Transactions on Nuclear Science, NS-31(1), p.316 - 319, 1984/00
半導体検出器は放射線損傷に敏感であることが知られており、高温に加熱することによりアニールする事ができる。半導体検出器で高エネルギー重イオンを検出する際には、半導体物質中に核融合反応がおこり、長寿命放射能が作られるとバックグラウンド計数を増加させる。この放射能は加熱によってアニールすることはできない。100MeVO、150MeVCl、150MeVNi、80MeVIで照射したシリコン及びゲルマニウムからのガンマ線スペクトルを測定して、残留放射性核種、その放射能、原子の数を求め、表に示した。